プロ野球で最強の「名字」は何? ①選手数・選手誕生確率編

コラム

かなり自分の興味本位な調査となりますが、プロ野球での「この名字がナンバー1」というのをちょっと雑に決めていきます。

はじめに

プロ野球界には過去の名選手から現役の選手まで数多く存在していました。

そんな数ある選手の持つ名字の中で、一番ホームランを打っている名字は何だろうとか、勝利数を挙げている名字は何だろうとか、過去一人しか存在しない名字で最強はなんだろうとか、そういうことを調べてみようと思うのです。めちゃくちゃ雑な企画ですが、気になる方はお付き合いください。

元データ

当然のことながら、データには信憑性がなくちゃいけないので、日本プロ野球機構(NPB)のサイトを参考にさせていただきます。私のデータの拾い方が間違ってなければ、歴代で6922選手の1軍出場記録が2020年9月掲載されています。

なお、1軍で出場機会を得られずに引退した選手に関しては、NPBのサイトの掲載はなくなるようです。(2軍成績のページには一部残ってはいるようですが)

そんなNPBのサイトに記載された情報を元に今回は分析していきます。

分析

先ほど挙げた6922選手のNPBサイトへの掲載のされかたは様々あります。そんなひとりひとりの名字を確認しては手入力、というようにしていては途方もない時間がかかります(一人10秒かけるとして、69220秒=19時間!さすがにやりたくない!)。そんなわけでちょっとNPBサイトでの名前記載の法則性を利用します。

  • 日本人名の場合は「(名字)□(下の名前)」というように、(名字)と(下の名前)の間に全角スペースがある
  • 外国人名の場合は「(アルファベット).(名字)」と(名の頭文字)と(名字)の間に「.(ドット)」がある

そんな法則性を使うと、

  • 「□(全角スペース)」が入っている人⇒全角スペースよりも前の部分を名字としてピックアップ
  • 「.(ドット)」がある⇒全角スペースよりも後の部分を名字としてピックアップ

というふうに名字をピックアップできますね。

でも、残念ながら、上の法則性から簡単に名字を特定できなかったり、ひとグループにまとめられないケースが出てきます。

  • イチロー、サブロー、愛斗など、下の名だけの場合。

もちろん、イチロー選手は「鈴木」だったり、サブロー選手は「大村」だったりするのは私も分かります。でも、そんなケース全部網羅しようと思うと、結局多大な時間がかかるので、今回はパス。

(結果、「鈴木さん」たちはイチロー選手の成績分を取りこぼすことになります。全国の鈴木さん、ごめんなさい…。)

  • G.G.佐藤、G 後藤 武敏など、名字であるはずの名前が頭に来ていない場合。

これもこの二人のケースは「佐藤」「後藤」と分かりますが、他にも似たようなケースがいるとチェックしきれないのでパス。というか、G.G.佐藤選手の場合は名字が「G.佐藤」、G 後藤 武敏選手の場合は「G」として今回の統計に含んでいます。直そうと思えば直せますが、この二人以外にも該当例がいたときにチェックしきれる自信がないので、パス。

  • 読みは同じでも、渡辺や渡邊や渡部や渡邉など、漢字が微妙に違う場合

この場合は各々別名字としてカウントします。だって、字が違うんだもの。どうかご容赦を。

また、逆に外国人選手など、カタカナ表記での比較になるので、実際の英名のつづりが違ったとしても同じ名字として扱ってしまいます。手抜きですみません。

ただし、「髙、﨑、㟢、瀨、𣘺、槗、栁、桺、德、隆、塚、琢、耒、濵、羽、𡈽、尭、黑」らの環境依存文字については、「高、崎、嵜、瀬、橋、橋、柳、柳、徳、隆、塚、琢、来、濱、羽、土、堯、黒」に変換してカウントしているので「髙橋」と「高橋」は同名字と考えます。

また、読みが違ったとしても、漢字さえ一致していれば今回は「同姓」として括らせてもらいます。

以上、どうやって名字を検出したかを説明したところで、分析結果を見て行きましょう。

プロ野球選手に一番多い名字は?

日本では佐藤さん、鈴木さん、高橋さん、田中さんが多いことは周知の事実であって、当然プロ野球でプレーした選手の名字を数え上げると、このあたりの選手の数が多くなることが想像できます。

でも一応確認してみたいですよね。

そんなわけで、日本プロ野球 名字ベスト30です。(なお、全国での人数・順位に関しては、名字由来netさんのウェブサイト上の情報を引用させていただいております。)

やはりいずれも野球選手としても、自分の知人を想像しても、よく見聞きするような名前ばかりですね。

しかし何と日本の名字3トップ、佐藤・鈴木・高橋が山本・田中勢に後塵を拝していますね。ちょっと意外な結果です。

全国順位に比べて大きく順位を上げている上位勢としては岡本(30ランク上昇)、高木(43ランク上昇)しています。

余談ですが先述したルール度外視で渡辺勢と渡邉勢を足し合わせると、合計で52人でした。

さすがに上位に外国人選手が入ることはなかったですが、外国人に絞った順位を見てみると、次のようになります。

ジョンソン勢は日本のプロ野球全体を見渡しても64位にランクインする健闘ぶりです。12人もいれば、ジョンソン勢で試合が戦えますね。

プロ野球選手が生まれやすい名字は?

最初に掲載した表にはプロ順位÷全国順位も計算してあります。この数字が高ければ高いほど、その姓からプロ野球選手の誕生確率が高いという指標になります。

佐藤・鈴木・高橋勢のプロ順位÷全国順位の値が1,200前後(×10^-7)であることを考えると、ある程度これがプロ野球選手が生まれる比率として標準的な数字と仮定できます。

では、プロ野球選手が極端に生まれやすい名字はあったりするのでしょうか?

次はこのプロ順位÷全国順位の値の順番に選手を並べてみましょう。ただし、プロ野球選手が3人以上誕生している姓に限定します。

また、外国人選手は全国順位が存在しないため、必然的にはじかれてしまいますのでご理解ください。

ではプロ順位÷全国順位のベスト30です。

これまた面白い結果になりましたね。キーワードは「血縁」でしょうか。

圧倒的1位は「今久留主」勢。日本全国に現在およそ110人いるという想定のようですが、歴代で3人もプロ野球選手が誕生しています。この3人全員(今久留主 成幸・今久留主淳・今久留主 功)が親族ということですね。日本屈指の野球民族と言ったら表現として失礼でしょうか。

2位の「堂上」勢も同様に一人を除いて血縁が絡みますね。堂上照・堂上剛裕・堂上直倫の親子3人組が率を大きく向上させています。堂上勢のもう一人は…色々あった人ですね、読みも違うし、そっとしておきましょう。

さらには3位の「定岡」勢も4人中3人は、定岡智秋・定岡正二・定岡徹久の3兄弟が引っ張ります。

このように、希少な名字でありながらも、家族・親族のつながりで野球能力の高い選手が複数人揃うケースは、このランキングで上位に来やすいということになります。

つまり、今後も同じようにその姓から生まれるとは限らなさそうですね。

まとめ

名字を比較基準に、プロ野球選手数が一番多い姓、またはプロ野球選手の誕生確率が高そうな姓を見てみました。

分かったこととしては次の通りです。

  • プロ野球選手数では、佐藤・鈴木・高橋姓ではなく、山本・田中姓が最も多い
  • プロ野球選手の誕生確率では今久留主・定岡・堂上姓が高かった。ただいずれも血縁関係のあるプロ野球選手が3人ずついるケースである

また今後、名字を比較基準にして、選手成績の比較なんかもしてみたいと思います。

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